美容サプリでヒアルロン酸とコラーゲンはどちらが重要ですか?
どちらも異なる成分で異なる働きをするのは多少知っています。
しかし、どちらを重要視してサプリを飲めばいいのかよくわかりません。
私自身は、30代後半で肌で一番気になるのはほうれい線です。
現在の1日の摂取量は、①ECM-Eヒアルロン酸を420mg ②コラーゲントリペプチド3600mg ③ビタミンC 2000mgです。
これを2ヶ月続けて、肌にハリが出てきてほうれい線が少し消えたような気がします。
ただ、別の商品フラ○ラのコラーゲン10000mgを友人に勧められて気になります。
友人の肌も艶々です。
ECM-Eヒアルロン酸の商品とフラ○ラを同時に摂取すればいいのかもしれませんが、予算の都合上ちょっと難しいです。
ヒアルロン酸とコラーゲンはどちらを優先すれば理想の肌に近づけるのでしょうか?
実際使用している方のご感想や、理論上でもご説明等回答を頂けたら嬉しいです。
宜しくお願い致します。
医師です。
コラーゲンもヒアルロン酸も、内服サプリメントに効果はありません。
コラーゲンとはタンパク質の一種ですが、すべてのタンパク質は20種類のアミノ酸からできています(一部の生物で例外あり)。
人間がコラーゲンに限らずタンパク質を吸収するときは、アミノ酸まで分解(消化)してから吸収します。
極論すると「コラーゲン10000mg(つまり10gですが、宣伝効果上よくmgにして表示しています)のサプリメント」を摂取するのは10gの肉を食べるのと同じことです。
まあこれはタンパク質によって含有アミノ酸が異なるため正確にはちょっと違うのですが、日本人は普通の食事を取っていれば10gのコラーゲンサプリなどかすんでしまうくらいの量・種類ともに必要十分のタンパク質(アミノ酸)を摂取しています。また、最近は消化のいい低分子コラーゲンが謳われていますが高分子タンパクであろうと便となって出て行くまでにはほぼすべて分解・吸収されます。単に吸収までの時間が違うだけです。
一方、ヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸は経口摂取しても糖に分解されるだけです。
が、最近はそれに対抗して消化されずに吸収される(と謳ってはいるが定かではない)低分子ヒアルロン酸なるものが出てきましたので、それに少しスポットを当てましょう。
結論から言うと、仮に低分子ヒアルロン酸が消化されずに吸収される、すなわち血液中に侵入するとしても、血液中のヒアルロン酸は異物ですので、肝臓・腎臓で代謝、排泄されるだけです。
生物の体というのは、体のある組織でしか使わない物質というのはその組織で生成し、組織外に漏出した一部の物質が血中に溶け出し、肝臓や腎臓で排出されるというプロセスをたどります。
ごく一例ですが、唾液腺や膵臓から漏れるアミラーゼ、リパーゼなどがそうです。
ヒアルロン酸も眼球、皮膚、関節などで糖などを材料に生成され、一部血中に漏れ出します。その血中濃度は50ng/mL(0.000005%)とホルモン物質並みの超微少濃度であり、そのうち数なくとも90%は肝臓の類洞内皮細胞で分解・排泄されることが分かっています。つまり、血液中のヒアルロン酸というのは排泄途中のものなのです。
ちなみに、関節液・眼球はヒアルロン酸の海(詳しいデータはありませんでしたが、数%~数十%の世界でしょう)、皮膚でさえ若い人でヒアルロン酸濃度は0.03%、70歳でも0.01%あります。仮に血液中のヒアルロン酸が皮膚に沈着することを期待するとすると、70歳の場合正常血中濃度の2000倍以上にしなければなりません。食品メーカーのラットを用いた研究では低分子ヒアルロン酸の経口摂取の実験で血中ヒアルロン酸濃度が約1.2倍に上昇したとありました。人間の場合にどうかは分かりませんが、桁違いに上昇するなどというデータは一つもありませんでした。
そもそも、ヒアルロン酸に限らずサプリメントに本当に効果があるのであればさっさと大規模臨床試験を行い、医学統計学的に証明されているはずです。巨大なサプリ業界ならそのための費用を捻出するなどわけもありません。医学統計学的に効果を証明すれば、広告効果だけではなく、医薬品として保険適用される可能性も出てくるなど、良いこと尽くめです。それがなされていないということは、それだけで疑うべきものだと言うことは、製薬の世界では常識です。
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